
ATOXに学ぶ!原子力発電所稼働のメリットと問題点
原子力発電所での事故は記憶に新しく、早いうちに発電所の稼働を停止するべきだという声も多いです。
しかしながら、現実として日本では現在でも原子力による発電が行われています。
事故が発生すると甚大な被害を受けることになるため、こちらの発電方法は問題点ばかりだと思う人もいるかもしれません。
けれども、実際にはメリットがないわけではないと言えます。
まずはこの発電所を稼働させることのメリットと問題点の両方を知ることから始めるべきだと言えるでしょう。
燃料の供給が安定している
燃料の供給が安定している点が原子力発電所を稼働させることのメリットだと言えます。
ウランを使用して電力をつくり出す仕組みとなっていますが、火力発電で用いられる石油と異なって政治情勢が安定している国に埋蔵されていることが特徴です。
発電所があったとしても、燃料となる資源を得ることができなければ電気をつくることはできません。
火力発電所の場合は資源の調達先に政治的な問題が発生すると燃料を獲得しづらくなりますが、原子力発電所の場合はそういった問題が発生しづらいと言えます。
その上、使い終わった燃料は適切に処理することで燃料として再利用できるため、より安定した資源確保を実現しやすいです。
発電するときに温室効果ガスである二酸化炭素が排出されないこともメリットだと言えるでしょう。
原子力による発電では、核分裂する際のエネルギーを使用して電気を生み出しています。
火力発電と違って発電の際に二酸化炭素が排出されないので、地球温暖化防止のために役立つ発電方法だと知っておきましょう。
電気料金の安定化に繋がる
電気料金の安定化に繋がることも利点です。
原子力による発電の場合は、燃料費が低くて済みます。
火力発電と比較してみると発電コスト中の燃料費の割合が低いため、燃料価格が高騰しても他の発電方法よりコスト上昇しづらいです。
火力発電でつくられた電気を使用しているときに、燃料の高騰で急に電気代が高くなったというトラブルを経験したことがある人は少なくないでしょう。
過去には、市場価格高騰の影響を受けた月の電気代が例年の同月と比べると10倍以上となったこともあります。
どのような発電方法でも電気料金が高くなる可能性はありますが、原子力の場合は燃料高騰が理由となった値上がりの際に影響を小さくしやすいです。
原発事故の危険性があることが大きな問題
原子力発電所の良いところが分かった上で問題点も確認しておく必要がありますが、やはり原発事故の危険性があることが大きな問題だと言えます。
核分裂のエネルギーを活用して発電を行っていますが、原理は原子力爆弾と同じものです。
通常は事故が起こらないように細心の注意を払ってコントロールしていますが、東日本大震災のときのように自然災害を理由とした事故が起こる可能性がないとは言い切れません。
今後も自然災害などを理由とした大規模な事故が起こってしまうことがあれば、放射性物質が漏れ出て人々の身体や動植物などに影響を与える恐れがあります。
放射性廃棄物についても問題となっている
放射性廃棄物についても問題となっていることを理解しておくべきです。
燃料のウランを使って発電した後には適切に処理すれば再利用できますが、いずれは使用済みとなってしまい、再処理した後の廃液をガラスで固めたものは高レベル放射性廃棄物となります。
膨大な数の放射性廃棄物が一部施設で保管されていますが、これが安全なレベルになるまでには数万年かかるので現実的な話ではないです。
最終処分場があれば話は別ですが、放射性廃棄物を安全な状態にできない現状では今のやり方を続けるしかなく、保管場所が満杯になってもおかしくありません。
労働者への影響も問題
労働者への影響も問題です。
原子力発電所で働く人は、少なからず放射性物質の影響を受けることになります。
被ばくを抑えるための取り組みは行われていますが、全く影響を受けることなく働くことは難しく、労働者の健康被害が発生してもおかしくない状況だと知っておきましょう。
まとめ
原子力発電にはメリットもたくさんありますが、現時点では問題も多いと言えます。
安定した電力供給を実現するために原子力による発電にも頼らなければならない状態ですが、稼働させ続けるのであれば解決しなければならない問題が多いです。
原子力発電所全ての稼働を停止するべきなのか、このまま使い続けるべきなのか、どちらが正しいと言い切ることはできません。
この発電所による恩恵をたくさん受けていることも、深刻な問題を孕んでいることも事実です。
今後、原子力を活用した発電所がどのように取り扱われていくのかはハッキリと決まっていません。
身近な場所に発電所が存在していなければ自分とは全く関係のない話だと思ってしまうかもしれませんが、日本に住む全ての人に関係する重要な話だと言えます。
長いこと議論が交わされているにも関わらず結論が出ていない内容ですが、今後はまた違った動きがあるかもしれないので、日常的にこれに関する情報を集めておくことが大切だと言えるでしょう。
参考リンク
アトックス年収
最終更新日 2025年7月7日